001:クレヨン
僕は小さい頃から絵を描くのが好きだったが、なぜかクレヨンはあまり使わなかったと思う。
おそらく、自分の性格にあわなかったのだろう。
まず、線が太い。それから、訂正できない。色が濃い(濃淡つけることができない)。あと、手につく。
幼稚園の頃はよく使ったとは思うのだが、中学校以降クレヨンを使った覚えはない。
カラーペンや色鉛筆、そういえばこの前水彩絵の具を使ってグリーティングカードを作ったっけ。どうもそういう画材の方が性にあっているようである。
僕が小学校の頃から使っている勉強机の上は色鉛筆だけを立てたペン立てと、安い100色カラーペンが売られたパッケージのまま置いてある。
その横に置いてある本立ての中に小さな缶があって、その中には小学校の頃買ってもらった「お絵かきセット」なるものの一部油性クレヨンが入っている。
缶の蓋を開けると、油独特のにおいがした。何度か使われたもの、使ってるうちに折れてしまっているもの、色々ある。
その中から一度も使われたことのない黒いクレヨンを取り出してみる。滅多に使わないA4サイズのスケッチブックを1枚めくり、塗り潰した。
あまり力いっぱい塗りたくってるわけではないので、遠目から見たら灰色くらいかもしれない。次にインディゴブルーを取り出して、それに重ねて見る。
これもやはりA4いっぱいに塗ってみる。
対象もなくスケッチブックを塗りつぶしているのは少し病的に思えて、笑える。
それだけだと味気ないので月を描いてみることにした。
僕のイメージの月は白なので、白い色を。
すると、白くなったというよりはそこだけ色がまざったようになったので、軽く黄色を。
うむ、完成。
てか、なんか気味の悪い絵になった。
月が黄色と緑と青が少しずつ混ざっててかなり不健康そうだ(苦笑)。
次に好奇心から、さっきのと逆に色を重ねてみた。
まず、月を描く。さっきのことで色の上に白を乗せてもあまり影響がないみたいなので、今回は白から。
白い月を描いて、それを黄色でなぞる。この時点ではやはり黄色が強い。あたり前か。
その上から、インディゴブルーを一面に塗る。月の上から塗る。それから黒を重ねる。
完成。
さっきは、色を重ねていった月の部分がのっぺりしていたのだが、今度は上から一面に色を重ねてるから表面上あまり月が浮いて見えない。闇の中に沈んでしまっている感じだ。
こっちの方がすきかな。
少し、クレヨンがすきになった気がした。
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