007:毀れた弓
張り詰められた瞬間。
君と僕の間に何があったのだろう。
君は僕との間に永遠を望んだことはなかったし、
僕も君との間に永遠があるとは思ってなかった。
いつかは終りが来ると思っていたし、
それがまだ遠いものだと思っていたわけでもなかった。
それでも、訪れたこの瞬間は決して穏やかなものではなく。
ただ、僕は君の傍にいることに耐えれなくなって、
それを告げた今でも君への気持ちは変わらないのに。
狂おしいほどのこの思いは、言葉にすることさえ辛かった。
君は以前、僕と交わした約束の通り、
離れていこうとする僕の喉に手をかけた。
何をされるかは分かっていたけど、
君の手に恐怖を感じることはなかった。
君が僕を見ていてくれたから。
脳へ酸素がいかなくなって、意識がぼんやりとしてきたけど、
瞳は閉じなかった。
最後の最後まで君のことを見ていたかったから。
ここからいなくなることを決して寂しいとは思わない。
僕は君の中から消えることはないだろうから。
そして、知ってる。
君もすぐ来てくれることを。
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