012:ガードレール
ガードレールと聞いて思い出すのは、盲導犬の話。
主人をかばって車に轢かれ、盲導犬の役目を果たせなくなった盲導犬の話。
その犬と主人が事故にあい、その国道の歩道にはガードレールが設置されていなかったことから、ガードレールの設置がさらに進められるようになったとか。
僕の心の中には、その犬のことを思い出すとき、かならず浮かぶ絵が一枚ある。
灰色の街の中、雪が降る国道沿いを主人を導き歩く犬と
やっと見つけた自分の目となる犬のハーネスを引く男性。
小学校の頃に読んだ本の挿絵かもしれないし、
僕の創造上の風景なのかもしれない。
それでも、それをふと思い出すとき僕はとても切なくなる。
おそらく、その後に白い乗用車がその犬の左前足と盲導犬生命を奪う場面を自然と思い浮かべてしまうからかもしれない。
この盲導犬は、僕が7歳の頃老衰により死んだ。
僕がこの話を知ったのは、10歳の頃だったから、少し遅かった。
その当時、この話は世間に盲導犬を知らしめる大きな出来事だったという。
僕は知らなかったけど。
21歳になった今も、僕はその話を思い出して、ちょっと涙ぐんだりする。
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