030:通勤電車
平日、会社帰りの電車はいつも窓際に立って流れる景色を見る。
別にどーってことないけど、バイト時代からの自分のクセ。

朝はそんな窓際になんて立ってられないけど、帰りの電車はぐったりとした身体をドアに預けて、遠く近くを様々なスピードで過ぎていく光を見ている。
改めて思ったことはないけど、多分すきなんだろう。

時々思い出したかのように過ぎる踏み切りの赤がとてもきれいだと思う。

大きな駅で停まったときに、一本レールを挟んだホームに大学時代の同級生を見つけた。
スーツ姿で、少し疲れた感じ。
学生時代には見なかった大きな鞄を持つ姿は、ちょっと笑えた。
きっと今の自分を誰かが見たら、同じように思われるだろう。

学生時代には履かなかったヒールのサンダル。
少し濃い目の化粧。
見た目だけでも変ったとこがたくさんある。

そうやって時は流れてく。
そうやって人は変わってく。
ゆっくりと通勤電車に揺られて。
そんなことを思ったある日。






100題とっぷ
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