053:壊れた時計
まるで役に立たない僕を抱えて 途方にくれた君は 泣き出しそうな顔をしながら それでも僕を抱えなおして 誰も助けてくれないこの森の中を彷徨い歩いている。 君の役にまるで立たない僕は 君の時を止めてしまった壊れた時計のようなものだから そんな僕を君は捨てて森の出口へ向かえばいいのに そんなことを思いながら 君の腕の中でそんなことを思いながら 僕は君の甘い匂いを吸い込んで微笑んだ。 100題とっぷに戻る